名将ファイル 秋山好古・真之[松村劭/PHP文庫]

『坂の上の雲』の主人公としておなじみの秋山好古と秋山真之。日露戦争を勝利に導いた立役者として知られる兄弟である。しかし、中には「好古、真之って誰?」という人もいるだろう。本書は、戦史ファンにとっては軽く楽しめ、二人を知らない人にとっては経歴や活躍がすぐにわかる人物入門書。『坂の上の雲』を読んだ人も読んでいない人もより深く楽しめるようになるガイド本。

日露戦争のダイジェストや秋山兄弟の経歴をコンパクトに説明してて初心者向け。てゆか厚さも薄いからすぐに、手軽に読める。しかも漫画も載ってておもしろい。
私としては第三幕の「秋山兄弟の名シーン」が好き。見開き1ページで秋山兄弟とその周辺人物の名シーン・エピソードが載ってる。
でも秋山兄弟のエピソードが少ないのだけちょっと残念かも。真之の炒り豆とかパンで人の顔作った話とかのってなかったし(笑)
だけど秋山兄弟に関連する人物の解説も載ってて素で面白く読めたvv

日露戦争・あの人の「その後」―東郷平八郎、秋山兄弟からステッセルまで―[日本博学倶楽部/PHP文庫]

東郷平八郎、乃木希典や秋山兄弟、そして敵将ステッセルまで、日露戦争には数多くの軍人が登場し、活躍した。しかし、「あの人はその後どうなった?」と聞かれると、「うーん」と唸ってしまう人物も多いはず。名参謀と呼ばれた秋山真之は?日本軍勝利の立役者・児玉源太郎は?満洲軍総司令官のクロパトキンは?など、戦後、意外な生涯を送った人物たちのエピソードを一挙紹介。

この本を知った時は正直感動した。確かに日露の軍人さんのその後ってわからない人が多かったから。
ホント、戦後には意外な人生送った人とかいてびっくりした。
他にも戦時中の裏話とかもけっこう載ってて読んでて飽きない。
ニコライ2世が戦後どうなったかとか、日本史族のあたしは知らなかったしね(笑)

秋山好古―明治陸軍屈指の名将―[野村敏雄/PHP文庫]

伊予松山藩士の三男に生まれ、創設まもない明治陸軍の軍人となった秋山好古。騎兵科の逸材としてフランス留学を経験、やがて自ら訓練した騎兵隊を率いて日清戦争を戦った彼は、「日本騎兵の父」と称えられる名将となる。日露戦争では、騎兵第一旅団長としてロシアの大軍を寡兵で防ぎ、勇名を馳せた。豪胆にして細心、人間的魅力にあふれた伝説の将軍の生涯を描いた力作長編。

すーーーっごい面白い!秋山好古入門って感じの本。
好古についての逸話がたくさん載ってて、文章も読みやすくて感情を入れやすいし。
しかも中屋と好古のやりとりが…たまらんのですョ!!
中屋がめっさ好古を大事に思って信頼してるのが伝わってきて!!
好古も中屋にはすっごく心許してるんです!
絶品。

伝説の名参謀 秋山真之[神川武利/PHP文庫]

バルチック艦隊を日本海軍が破ることができるか――。これが日露戦争の勝敗を決する最も大きな分水嶺であった。国家存亡の危機に立った明治日本が、まさに背水の陣で戦った「日本海海戦」。伝説の如く語り継がれるその勝利に日本を導いたのが、参謀・秋山真之である。この一戦に勝ために生まれて来たかのような、彼の戦略・戦術に賭けた生涯を勇壮に描き上げる、長編歴史小説。

私が秋山真之にはまったきっかけ、徹夜で読み切ってしまった思い出深い本。
日清戦争、日露戦争の章ではそれぞれの艦隊の配置などの図も載っていて、理解しやすい。
で、真之の逸話もてんこもりで、多分これ一冊読めば真之の魅力を堪能できる…はず。
秋山真之に興味はあるけど「坂の上の雲」は長すぎる、どの本から読めばいいのかわからない!っていう人にすごいおすすめ。

殉死[司馬遼太郎/文春分庫]

野木希典――日露戦争で苦闘したこの第三軍司令官、陸軍大将は、輝ける英雄として称えられた。戦後は伯爵となり、学習院院長、軍事参議官、宮内省御用掛など、数多くの栄誉を一身にうけた彼が明治帝の崩御に殉じて、その妻とともにみずからの命を断ったのはなぜか。゛軍神゛の内面に迫って、人間像を浮き彫りにした問題作。

Tは「要塞」Uは「腹を切ること」の二部構成。
Tは乃木がどういった経緯で軍人になり、どのような心理状態で日露戦争を戦ったかが描かれている。
Uは日露戦争後の乃木について描かれている。
乃木の自殺願望がどうやって強くなっていったかもわかる。
明治天皇との結び付きの強さが印象的だった。
とても薄い本なので、集中すれば2、3時間で読める。

米内光政―山本五十六が最も尊敬した一軍人の生涯―[実松譲/光人社NF文庫]

吹き荒れる軍国主義と、日米開戦の激流にさからい、身命を賭して、ただひとり平和への小舟を漕ぎつづけた海軍大将・米内光政――連合艦隊司令長官、海相、首相と、暗黒への坂道を転落する日本を支えて立ち上がった悲劇の提督の秘められた愛と真実を描く。米内光政秘書官が第一級提督の遺訓を伝える感動の名著。

作者が米内さんの秘書官だった人だから、他の本では知ることが出来ないような話もたくさん載ってる。
こんな米内サマもいたんだね!みたいな。
陸海軍の抗争も克明に描かれてて、知ってはいたけどこんなに陸海軍って対立してたのか、と今更ながらにびっくり。
分厚い本だけど内容が面白いから割とすぐ読めると思う。
ただ、よく時の記述が前後するから、少し油断すると本題を忘れたりするかも(笑)

日本海軍に捧ぐ[阿川弘之/PHP文庫]

太平洋戦争における敗戦とともに、姿を消した日本海軍。しかし、その中で培われた「伝統と気風」は、時をこえて不滅である。本書は、著者の、海軍にまつわる中・短編小説、紀行、随筆を集成して、在りし日の輝きを偲ぶとともに、功と罪の複雑に絡み合った歴史の渦中に、現代に生きるための教訓を見出だそうとするものである。海軍ファンならずとも日本人として読んでおきたい作品集。

作者さんが元海軍軍人なだけに、読んでいて何か訴えかけられるものがある。
私が特に面白かったのは広瀬武夫に関する話かな。「広瀬武夫余話」と「荒城の月」。
あとは特攻についての話。これは真剣に泣けた。
特攻で死んでいった人たちの遺書が載ってるんだけどこれがなんともいえず切なくて…。
ほんの60年くらい前に、自分と年齢の近い人たちが特攻で死んだのかと思うと…。これ読んで普通に泣きました。

日本海軍の興亡―戦いに生きた男たちのドラマ―[半藤一利/PHP文庫]

日本海軍とは、いかなる歴史をたどった組織であったのか。勝海舟による創始から、日清・日露戦争の勝利で日本を世界の第一線に押し上げた"栄光の明治"。軍縮条約に揺れた"苦悩の大正"。そして、太平洋戦争の敗北により組織解体に陥ってゆく"悲劇の昭和"にいたるまで、波乱に満ちた興亡史を、代表的人物の言動を中心にしながらドラマチックに描き上げる。

面白い。大好き。
題名の通り海軍の興亡史。
日本海軍が出来てからいったいどんな風にして滅亡への道を辿ていったのかが、関連する重要人物中心に描かれてる。
海軍の歴史や内部の仕組みを知るにじはもってこいな本。
いろんな軍人さんの写真やエピソードも載ってる。
特にあたしは加藤友三郎の軍縮条約のところの話が大好き…!!

指揮官の決断―八甲田山死の雪中行軍に学ぶ極限のリーダーシップ―[山下康博/中経出版]

二百十名のうち、十一名しか生き残れなかった「雪中、死の行軍」。その指揮官山口大隊長のピストル自殺は、果たして事実か。
多くの疑問を抱えさせられていた「八甲田山雪中の迷走」の真実がここにある。日露戦争を目前にした皇軍の過酷な訓練が齎した悲劇。
もう一人の指揮官福島大尉の苦悩と決断。これは百年目にしてはじめて明かされた死の行軍の真実である。

勉強不足だったあたしはこの八甲田山が日露戦争と関係してることを知りませんでした(痛)
これは成功した弘前隊と失敗した青森隊の二つの行軍を対比させながら、その結果の明暗の原因を追っている。
「八甲田山」の映画はビデオでも観たことあるけど、やっぱり本で読んでも痛ましいというかなんというか…。指揮官が違うだけでこうも結果が違うのかと思うと恐い。

坂の上の雲[司馬遼太郎/文春文庫]

明治維新をとげ、近代国家の仲間入りをした日本は、息せき切って先進国に追いつこうとしていた。
この時期を生きた四国松山出身の三人の男達――日露戦争においてコサック騎兵を破った秋山好古、日本海海戦の参謀秋山真之兄弟と文学の世界に巨大な足跡を遺した正岡子規を中心に、昂揚の時代・明治の群像を描く長編小説全八冊。

いやもうあたしが批評するのもおこがましいくらいの名作。
司馬作品の中であたしは一番好き。燃えよ剣を超えました(笑)
秋山兄弟、日露戦争を読みたいならまずこれ。絶対夢中になること間違いなしっ!!
三人に関するいろんなエピソードが微笑ましくてとっても好き。
この主要三人以外も素敵な軍人さんがたくさん出てきてもう…たまりません…!野津さんとか愛してます…!!
特に真之には夢中にさせられました。合理主義だけど優しくて繊細なところが愛しくてしょうがない。
好古兄の性格もやばい。大胆で繊細、人をひきつける魅力…ホント大好き。
文庫本で全八冊と長いけどその分読み終えたときの感動というか満足感は素晴らしいです。にかく一度は読んでほしい名作。
















































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